自転車の買い方

現役自転車店店員が、納得できる自転車の買い方をご紹介します。

地味だけど大事! 通学用自転車におすすめのブレーキはどれ? ブレーキの種類と特徴

通学用自転車を選ぶ時に、何を見ますか?

まずは値段、次はデザインでしょうか。

通学用自転車でぜひ気にしてもらいたいのが「ブレーキ」です。

ブレーキはとても大事な部品です。何故なら止まり時に、きちんと止まらない自転車ほど危険なものはないからです。

自転車はブレーキがちゃんと効いて当たり前なのです。

通学用自転車についてくるブレーキには、実は種類があります。

その種類と、特徴をご紹介します。

値段やデザインも大事ですが、自転車を選ぶ時にはぜひ、買おうと思う自転車にどんなブレーキがついてくるか、チェックしてみてください。

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バンドブレーキ

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昔からあるブレーキですね。

1万円前後の安い自転車についてきます。

金属のドラム、ゴムのバンドで包み込んで車輪を止めます。

構造は簡単で故障がしにくく、値段が安いのがメリットです。

デメリットは、摩擦音が大きいことです。

ブレーキをかけて、キーっと大きくヒステリックな音は、大概このバンドブレーキですね。

この音、かなりうるさいです。

鉄とゴムの摩擦の力で、車輪を止めるので、どうしても音が出やすいのです。

まれに音が出ない、鳴らないものもあります。ラッキーな場合ですね。

ですが、音が出て当たり前と思っていた方がいいでしょう。

ゴムの部分を削れば、音が一時的に軽減しますが、また音が出てしまいます。

サーボブレーキ

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音鳴りがするバンドブレーキの欠点を改善するために作られました。

バンドブレーキは外から鉄のドラムをしめつけますが、これは内側からゴムでとめます。

バンドブレーキと互換性があるので、音鳴りが気になる時は、これに変えることがあります。

ただ構造的な問題から、長く使っているとちょっと変な効き方になります。

言葉では説明しにくいのですが、ガックンという感じの効きなります。

ワイヤーの調節がしにくいブレーキです。

音鳴りさえ気にしなければ、バンドの方が効きの調整がしやすいのです。

次の説明するローラーブレーキの出現で、出番は少なくなっています。

ローラーブレーキ

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中級から高級車についてきます。

メリットは雨の日でも制動力が落ちず、音鳴りがしません。

構造が複雑で、ワイヤーをひくと中にある部品がローラーを押し上げ、金属のシューをドラムに押し付けて車輪を停めます。

デメリットは、金属同士で止めるために、定期的に専用のグリスと注入する必要があります。

ですが逆の考えれば、定期的にメンテナンスをすれば、性能がほとんど落ちない、ということです。

バンドやサーボとの互換性はありません。

上記2つと違い、効く感じがぐにゅっとした感じになります。

どのブレーキがおすすめ? それはローラーブレーキ一択!

おすすめはローラーブレーキです。

雨の日でも制動力が落ちず、定期的にメンテナンスをすれば、性能が落ちない。

ファミリー車としては、完成されたブレーキといえるでしょう。

自転車通学は雨の日でもしますよね。雨でも学校は休めません。

ですので、通学用自転車車のブレーキはローラーブレーキ一択といえるでしょう。

だいたい2万5千円以上の自転車についてきます。

ですが、値段はあまりあてにならず、最近はデザインを優先し、車体の機能を下げて、値段を上げる、という性質の悪い自転車を見ることがあります。

まったくユーザーのことを考えない、とんでもないことだと思います。

3万円近いのに、サーボブレーキを搭載している自転車もあるのです。

自転車を選ぶ時は、値段が高くてもそれに誤魔化されず、どんなブレーキがついてくるのか、しっかりと確認をしてから買うようにしましょう。